ICC国際交流委員会の大学留学プログラム
大学留学体験談
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■大学留学体験談〜アメリカ〜 <2年制大学>
大学留学は自分探し、自己成長のためのまたとないチャンス!
1981年生まれ、和歌山県出身。日本の高校を卒業後、2000年8月、カリフォルニア州の私立2年制大学Marymount collegeへ入学。2003年9月、4年制州立大学CSU Northridge(カリフォルニア州立大学ノースリッジ校)へ編入。専攻はミュージック。
留学前はたいした気負いもなく自然体でした
 留学開始前の英語力は、TOEFLを2回受けて、1回目は440位で2回目は460位(Paper Based Test)だったと思います。両方ともコンピューターでなく筆記試験でした。
 全く違った環境(英語、異文化、費用等)に対しては、特に悩みはなかったですね。英語、異文化等、考えても始まらないので、体験談とかそういう先輩たちとかの情報も探さなかった位です。さすがに100%何も気にならなかった訳ではありません。チョット気になることがあったら、いつも「何とかなるっしょ」って感じで自分の中で解決してました。
 兄が僕より先に海外に留学してたので、何か安心感というか気合入れて「いくぞー」みたいな感じもなかったです。たくさんの人が留学してるんだから平気、そう思うと気持ちが楽になりましたね。家族も皆留学に賛成、というか、親が「行け行け」ってうるさかったです。お婆ちゃんまでそうでした。
オリエンテーションは総論的なものでした
 留学生向けオリエンテーションには参加しましたけど、全部は参加してないです。必要ないと思う内容のものもあったので。オリエンテーションではここはどういった大学(どの教科が有名とか、全校生徒は何人とか、学校はどんな環境とか)を教わりました。ほんとに大まかなもので、詳細とかはあまり説明してなかったです。またオリエンテーションは丸1日あったので、全部覚えきれないから困った時に、随時相談することにしました。
大規模大学はとにかく自分から動かないとダメ
僕が留学している学校は、全校生徒が3万3千人いるので、大学のアドバイザーのサポートは正直言って不十分です。小規模の学校とかには自分専用のアドバイザーがつくらしいですけど、大規模の大学ではないですね。
 クラスを取るにもクラススケジュールとその詳細をみて自分の専攻に合ってるかどうかを決めないといけないです。大きい大学では何をやるにも自分でやらなければだめです。そういった部分は大変ですが、落ち着いた雰囲気だし、安全で授業が分かりやすく、良い大学だと思います。
 僕の場合、学部開始前にはESLへ1年間行きました。TOEFLの点数があまり高くなかったからです。しかし、点数が高い人はESLへは行かなくていいと思います。渡米後、日常会話ができるようになるまでに、1年半から2年位かかりました。それぐらいたつと外に出ても英語不足による不安や不快感は味わわないです。今はもう英語に対しても苦手意識は全くありません。
授業選択には悩みましたが、とても充実した毎日です
 現在の専攻は音楽(パフォーマンス)です。大学での学期中の1日のスケジュールは、留学生は最低12単位取らなければなりません。僕は現在2003年の秋学期で取っている単位は12単位で5クラス取ってます。大体普通のクラスが3単位で、P.E(体育)とかは大体1単位か多くて2単位です。スケジュールは水、金が午前中まで、月・火・木が午後夕方位までです。 

今取っている科目は、具体的には、以下の通りです(受講科目名、1クラスの時間数、人数、簡単な授業内容、よくある課題など)。
UNDERSTAND MUSIC
ウエスタン音楽の歴史とか楽器のことについて。おもにクラシック音楽。人数は80人位で週3時間、3回の授業。課題はコンサートに行って感想文を書くこと。
ELEMENTARY CHINESE
初級中国語。挨拶など、ほんとに初歩の初歩を勉強しています。人数は25人位で週4時間、4回の授業。課題は漢字を書いたり文章を作ったり。
HISTORY
ウエスタン文明で、石器時代から現代までを勉強します。主にその文化や社会など。人数は80人位で週3時間、1回の授業。課題はリーディング。
STEEL DRUM
ロックでプレイするドラムとは違います。人数は30人位で週2時間、1回の授業。課題は曲を覚えることです。
BEGINNING GUITAR
はじめてギターをする人のためのクラス。人数は25人位で週3時間、1回の授業。課題はギターのフレーズを覚えること。

 前述のとおり僕は音楽専攻なのですが、卒業するために取らねばならない科目もあるし、取りたいのに取れない科目もあったり、音楽以外に好きな科目もあったりするので、いろいろ考えてこういう科目選択になりました。
 授業間に時間が空いた時は大体学校のライブラリーで宿題をやったり、家に帰ってゆっくりしたりしますし、学校には芝生がいっぱいあるのでそこで昼寝とかしたりします。
快適なひとり暮らしを満喫。友人の家で鍋料理を囲むことも
 起床時刻は学校のクラスによりますが、午前の授業がある場合は8:30AM位、午後からの時は昼前に起きます。朝食はなるべく家でとるようにしています。日本食も食べますが手間がかかりますから、スクランブルエッグとかシリアルとかが多いですね。
 通学は、僕は車を持っているので車通学をしています。日本でいう高速道路に乗って大体20分位ですね。その程度の時間だったらあんまり遠くないと感じています。昼食は自分の家でも食べるし、外でも食べます。アジア系の食事が大半ですが、学校にも食堂があってファーストフードとかあるのでそこでも食べたりします。放課後は家に帰って楽器の練習をしていることが多いです。外に遊びに行くのは週末位ですね。
夕食は、平日はだいたい家で済ませますが、週末は友達の家でご飯を作ったりしています。友達がアジア人なので、アジア系の食事を作ったりしますね。でもアジア人もかなり日本食が好きなのでやっぱり日本食を作ることが多いです。食べる人数が多いと鍋をよくしますね。簡単だし、安いし、おいしいし、栄養もあるので友達の間でも人気メニューです。 
 1日の勉強時間は、授業以外で2〜3時間くらいですかね。全くやらない日もありますよ。就寝時刻は12:00AMは越えます。遅い時は2:00AMとか3:00AMとかの日もあります。
車がある留学生活の心得を伝授します
 今はアパートで一人暮らしです。僕の住んでいるアパートはやや高くて1ヶ月14万位です。シェアするとかなり安くなりますけど、7万とか位からですね。1ヵ月の光熱費代はだいたい1万円未満ですね。2人でシェアすると金額が半分位になります。
 平均的な1ヶ月の国際電話代は、インターナショナルコールプランを日本で加入したので請求は日本の親元にいっちゃいます。まあ、アメリカでも大体基本料を入れても千円行くか行かないかですね。インターネット電話で日本の家族や友達と会話をすることはたまにですけど、あります。
 携帯電話は車を持った時に買いました。僕の住んでいるL.Aでは車社会で外に遊びに行ったりする時は必ず高速を使います。1回の外出で1時間2時間の運転は当たり前です。古い車とか安い車で、高速で止まって身動きとれなくなっている人とかを見ます。車の故障でサイドに車を止めてる人もいます。そんな時にも携帯電話を持っていれば、友達や保険会社にすぐ電話をかけられます。親にも携帯がないと不便というより、トラブルに巻き込まれた時に必要と言って買ってもらいました。
 僕の持っている車は日産の97年モデルでセントラ(普通車)といって、買ったときの走行距離は6万6千キロ(4万5千マイル)で85万円(約$7,000)で買いました。最低4年留学する人は、安全性を考えて普通よりほんのチョットいい車を買うのをおすすめします。壊れたりしたら修理代が高くついて、修理代と自分の車の合計を合わせると、結局良い車が買えたりしますから。保険は対人、対物、無免許(相手の場合)で8万円(安くもなく高くもない)位ですね。
友達の輪はドンドン広がっています
 ほとんどの友達は同じ学校とかクラスで知り合いました。特にESLではたくさん友達が作れましたね。アジア人が多いですね。4年制大学に編入して、そこからまた友達を作っていって段々輪が広まっていきました。現地での悩みは友達に相談します。一番親身になってくれるし、同じことを体験しているし、頼りになります。
買い物といえば音楽関係ばかり
 1ヵ月の小遣いは決まっていません。一番お金がかかっているのは僕は食費ですね。身長168cmなのでアメリカで服とかは買わないです。ほとんどの服は大きいですし、デザインもチョットっていうものばかりなので。
 買い物といったら音楽関係のものをたまに買います。CDとかギターの弦とかぐらいです。僕のアパートの近くにはレストランとかが多くあります。あとはスーパーマーケット、雑貨、銀行など日常生活に必要なものはほとんど揃っています。そんなに治安も悪くないです。
 週末はよく家でギターとかドラムの練習をやってますね。また、TVも観ますし、音楽も聴きます。ストレスがたまってる時は友達と外に出てリフレッシュします。サンタモニカやハリウッドなどの街を歩くだけでストレス解消になります。
 前の長期休暇は日本に帰っていました。前の学校で僕は寮に住んでいて、学期と学期の間の休みは寮から出て行かなければならなかったからです。でも今はアパートに住んでいるので次の長期休暇はアメリカで過ごそうと思ってます。どこかカリフォルニア以外の州にも行くかもしれません。やっぱりせっかく住んでいるんだから、アメリカは周っていた方がいいと思っています。アメリカがどんな国かを知るために留学しているわけですから。
苦しい体験を経験できるのは良いこと。後で絶対役に立つから
 留学をして良かったとは、やはり経験と見聞を積むことができるという点でしょう。いろんな人種、文化、生活スタイルなど、例をあげたらきりがありませんね。
 留学生活で苦労すること、不便と感じることといったら、やはりカルチャーショックは外せないですね。なぜそこでそんなことをするとか、普通こんなことやらないだろうと、日本では考えもしなかったことが起こることがありますね。アジア人だから人種差別をする人も少なからずいます。でも開き直ったら結構快適に住めますよ。僕は苦しいことを体験できるのはすごく良いことだと思っています。後で絶対役に立ちますから。
これから留学を考えている人たちへ、何のために留学するかをクリアに!
 まず海外留学するにあたって自分は何のために行くのかをきっちり頭に入れといたほうが良いですね。何も決めないでとりあえず行ってみるっていうのはちょっと賛成できません。とりあえず何かあるだろという考え方だと、かなり遠回りな道のりになると思います。何でも良いと思います、目標がありさえすれば。
あとは、自分を変えるのはやっぱり自分自身なので、人のアドバイスはほんとに参考程度にして欲しいと思います。先人たちのアドバイスを聞いてその通りに実行したら上手く行くかもしれませんが、その場合、自分でものを考える力がなくなってしまうので、困った時や辛い時は自分を見失ってしまいますね。失敗して何でそうなったのかを考えられなくなります。自分の意見を持って、それを突き通した上での失敗でしたら、その失敗が次の試練に必ず役立ちます。
 かといって気負いすぎもいけませんね。せっかく留学して、親もお金を出してくれてるし、失敗は許されないとはそう思って欲しくないですね。失敗から多くのことが学べるのですから。
長くなりましたが、留学は自分探し、自己成長の絶好のチャンス。これから留学する方たち、頑張って下さい!
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